親業とは?親子のコミュニケーションに役立つメソッド②

親業とは?親子のコミュニケーションに役立つメソッド

前回は12のお決まりのパターンと受動的、能動的な聞き方についてお話しました。⇒親業とは?親子のコミュニケーションに役立つメソッド①

これらのパターンは子供の悩みや問題を親が解決しようと一方的に意見や指示を出す対応で一方通行なんです。親にしてみれば子供のために、と思っての愛情から出た言葉ですが子供の心に余裕がないときはそうは受け取れません。そこで能動的な聞き方、子供の気持ちを汲む聞き方での対応ををお話ししました。

しかし、こちらも時と場合によっては子どもに受け入れられないときがあります。たとえば子供がひとりでなんとかしたいと思っていた時や時間がないときなど、親からの対応を必要としないときです。こういうときは子供の気持ちを聞くよりも自分の気持ちを素直に語る方が子どもには受け入れられやすいようです。



 

親業とは?親子のコミュニケーションに役立つメソッド

 

「わたしメッセージ」と「あなたメッセージ」


毎日お子さんにどういう声掛けをしていますか。12のお決まりのパターンを使っていませんか?使いますよね~これ。私も良く使っていました。これらは殆ど全部『あなた』が主語になっている「あなたメッセージ」です。

親は子供のためにという思いで言っているのですがこの「あなたメッセージ」では伝わりにくいんです、なので主語を『わたし』にして親の思いを伝えましょう、というのが『わたしメッセージ』です。

(例)食事をだらだらと食べてなかなか食べ終わらないとき  『さっさと食べなさい』(12のお決まりのパターン 命令)と言いたいところですが『困ったな、お母さんこの後用事があるからその前に片づけてしまいたいんだよね』

困るという親の感情を伝えて指示や命令はしないのですが『あなたがさっさと食べないから困るんだよね』と言うとあなたのせいで、と非難が含まれているので子どもには届きません。

 

誰が困っているのか


親が子どもによく言う言葉に『勉強しなさい』がありますがこれを私メッセージに言い換えるとどうなるでしょう。(あなたが自分から勉強して)『安心だわ』とか『うれしいわ』と言うことはあっても親は困らないんですね。困るのは子ども本人です。朝なかなか起きないのも部屋を片付けないのも困るのは本人です。

朝、親も仕事に行くから子供が起きないと困るというのもあるでしょうがそのままさっさと仕事に行かれて困るのはやっぱり子供です。親業では子供のことでイライラしたり、問題が起きたらまず最初に誰が困っているのか、私が困るのか、子供が困るのか、それとも誰も困らないのかを親自身が確認してから子どもへ接するようにすすめています。

子供が困る前に親が解決してしまうことが多いですよね。しかし、子供の人生を親が代わりに生きることなどできません。子供のころから自分の問題は自分で解決できるようになっていたら打たれ強い大人になりますよ。

 

勝負なし法


一緒に暮らしている以上、対立は避けて通れないものです。対立とまではいかなくても親が一方的に子どもを支配していると、そのときは親が勝っているように見えてもいつかその反動がきます。逆転して今度は子供が勝つようになります、子供の家庭内暴力などはその典型です。

と、これは少し話が広がりすぎですが小さな対立はいくらでもありますよね。親がおつかいを頼む、子供はいやと言う、など。勝者型の親は命令、説得、力づくなどで子どもを従わせ、敗者型の親は子供の言うなりです。あるときは勝者、あるときは敗者と時と場合によって行ったり来たりが動揺型です。

これらはいずれにしても勝ちか負けなのですが親業には第3の方法、勝負なし法があります。これは親子が一緒になって話し合い、アイデアを出し合い、どちらも満足いくような形に持って行くという解決法です。

例えば兄弟ケンカ。これは本来子供同士の対立であって親の出る幕ではないとは思うのですが小さなうちは子どもたちが親に言いに来ますよね。たいてい下の子が「お兄ちゃんがボクのおもちゃ取った~」とか「お兄ちゃんがぶったー」など。

そんなときお兄ちゃんが悪い、あなたが悪いなどと親は決めつけてしまいがちですがこれではどちらかに必ず不満が残ります。勝負なし法はどちらの言い分もじっくり聞いてどうすればいいのかアイデアを出し合って、みんなが納得するような答えを採用するというもの。

必ずケンカしてしまうのには原因、理由がありますからね。具体例は省略しますが是非やってみてくださいね。

 

親業は相互通行のコミュニケーション術


親の一方的な押しつけも子どもに迎合する甘やかしもどちらも一方的でコミュニケーションとは言い難いものがあります。その点親業はお互いに理解し合おうという相互通行のコミュニケーションです。

ところで子どもにいちばん必要なものって何だと思いますか?正解はもちろんなく人それぞれだと思いますが私は『生きる力』『生き抜く力』だと思っています、『自立心』と言ってもいいですね。親業を学ぶとこの子どもの自立心を育むことができます。

 

ゴードン博士は大学の医学部に進学し大学院で臨床心理学を学びました。そこで臨床心理学者のカール・ロジャース博士と出会い博士の元で研究、経験を積み、シカゴ大学の助教授になりました。

その後カウンセラーやコンサルタントとして活動している頃、学校の教師や保護者から問題のある子供たちのカウンセリングを依頼され子どもたちと面談しました。しかし、ゴードン博士は教師や親から問題児とされていた子どもたちはごく普通で問題なのは、カウンセリングが必要なのはむしろ大人たちの方である、という結論に至りました。

そこで大人を対象としたリーダーシップ・トレーニングを開発しました。これが親業の始まりです。

以上親業の由来、引用とおおまかに5つのメソッドをお伝えしました。親業は親だけでなくあらゆる人間関係のコミュニケーションに活用できます。さて、できそうなものはありましたか。

読むだけならけっこう簡単そうですが、実際子どもに対してやってみようとすると結構難しいものです。ですが「わたしメッセージ」はカンタンですぐできるので是非子育てに取り入れてみてくださいね。親子関係がよりよいものとなりますように。

 

まとめ

親業とは?親子のコミュニケーションに役立つメソッド

・『親業』
・12のお決まりの型
・「受動的な聞き方」と「能動的な聞き方」
・「わたしメッセージ」と「あなたメッセージ」
・誰が困っているのか
・勝負なし法
・親業は相互通行のコミュニケーション術



Speak Your Mind