老後の生活費は何にいくら必要?1か月の平均相場

老後の生活費は何にいくら必要?1か月の平均相場

老後の生活費はいったいどのぐらい必要なのでしょうか。

老後の生活については、メディアでもよく取り上げられている為、今は若い人でも老後の不安を口にする時代になってきました。世界保健機構(WHO)によると日本人の平均寿命は男性が80.5歳、女性は86.8歳となっています。とても喜ばしいことである一方、平均寿命が延びて老後の生活と介護の問題の長期化が懸念されています。

現在総人口に占める割合を示す「高齢化率」は26.7%と発表されていますが、高齢化率は今後も上昇傾向にあるとのことで、自分たちが高齢になった時に、年金がもらえるのかも不安なところです。最近、「老後難民」、「下流老人」という、なんとも悲しい言葉も聞かれますが、老後を迎えた人の多くは、真面目に仕事をして収入を得てきた人たちです。

老後をのんびり迎えるつもりでいたのにアテが外れて不安を感じながらの生活には悲しいものがありますよね。今後は年金の支給開始年齢も引き上げられる話も出ていますし、手にする年金が減っていくことは避けられないと言われていますので状況は悪くなる一方です。

多少の貯蓄はあっても生活を支えるほどの貯蓄が出来る人がどれだけいるのでしょうか。貯蓄ができなければ、働けるうちは働いた方がいいのか心配になりますよね。そこで、今回は老後の生活費は何にいくら必要なのか、1か月の平均相場を調べてみました。



 

◇一か月の生活費の平均相場

総務省の統計によりますと、世帯主(世帯主が無職)の平均年齢が58.8歳で見ると、2015年の二人以上(ここで言う二人以上は夫婦とみなしています。)の世帯で一か月の家計の支出平均相場は287.373円となっています。

その内訳は、
◎食料=71,844円
◎住居=17,931円(ローンや家賃は含まれていません)
◎光熱費=23,197円
◎家具・家事用品=10,458円
◎被服及び履物=11,363円
◎保健医療=12,663円
◎交通・通信費=40,238円
◎教育=10,995円(教材費等)
◎教養娯楽=28,314円
◎その他、交際費や雑費=60,370円

これは、あくまでも平均の金額です。内訳の金額もそれぞれの家庭の事情もありますので、今の家計と照らし合わせてみるといいかもしれません。老後になると一か月に最低必要な生活費は平均220,000円という調査結果があります。上記の内訳で老後に金額が増えると思われる項目を次に上げました。

 

○住居は修繕費や管理費の増額が見込まれる。

住居に関しては、持ち家にしてもマンション暮らしにしても、どちらも金額の増額が見込まれます。持ち家になると家の老朽化に合わせて修繕もしなくてはなりませんので、何十万単位から百万単位まで予想しておく必要があります。マンション暮らしでも、建物が古くなればなるほど、修繕費や管理費を追加で徴収しているところがほとんどです。

また、建物の老朽化を見越して、定期的に修繕費の額を上げているマンションもありますのでここは注意が必要ですね。修繕費や管理費の値上げは万単位になる為、月々の支払い増額の幅も大きくなります。

 

○保健医療費は増えることが必至。

保健医療は12,663円となっていますが、当然年齢がいけばいくほど、医療費が増えると想定しておかなければなりません。厚生労働省の統計によりますと、医療費は65歳以上の人で、何かしらの医療を受けている人が、年間で70万円程度の医療費になっているそうです。

実際には健康保険を使う為これよりも金額は下回りますが、今後、医療費の自己負担率も上がってくることも十分考えられます。やはり医療費については入院も視野に入れて多めに推測しておくのがいいですよね。また、自分で購入する薬代もばかにはできません。

 

○家計を圧迫しているのは、意外にも通信費

実は、意外にも家計を圧迫しているのが通信費です。通信費は年々増加傾向にあります。パソコンや今は誰もが一台は持っている携帯やスマートフォン。高齢になってもいろんな情報を得るのには携帯やパソコンは必要なものです。一つのコミュニケーションの道具でもあります。

そうは言っても、携帯やスマートフォンはそんなにしょっちゅう使うものでもないはずです。例えば、通話は安い従来の携帯電話にし、データーの通信には格安SIMを使うなど工夫が必要かもしれません。また、インターネットの通信会社もたくさんあります。携帯やインターネット通信と合わせると安くなるといった業者もあるのでよく吟味したいところですね。

 

○お金がかかっても削りたくない教育費

老後はどんなことをしたいですか?と言う質問に「旅行や趣味」と言った声が多く聞かれる中、自由な時間を英会話などの勉強に使いたいと言う人も増えているそうです。これは来る東京オリンピックの宣伝の効果もあるかもしれません。この年齢だからこそ勉強したいという人も多いようです。

そうなると自力で勉強をするというより英会話教室やスクールに通うということになるでしょう。習い事やスクールなどは入会金も含めて結構かかるものです。教養娯楽と言ったものは、やはり生きていく中での生きがいにもなりますから削りたくはないですよね。

ここまで金額が増えると思われる項目を上げましたが、逆に少し減るだろうと思われるのが食費です。高齢になると食事を作るのが億劫になり惣菜を買うことが増えるそうですが、食事自体が粗食になるので食費は減るようです。とは言っても大きく減ることはありません。

 

◇老後の主な収入である年金の受給額

老後の生活を不安に思うからこそ年金が気になりますよね。定年後の主な収入は、公的年金です。平成25年の公的年金の一か月の受給額は、国民年金1人分が、65,541円、そして、厚生年金(夫婦二人分の標準的な年金額)は230,970円となっています。一か月の家計の支出平均を見るととても足りませんよね。

そうなると、再就職するか貯蓄を崩して穴埋めするしかありません。また、ここ数年、年金の掛け金の納付率も問題になっています。平成26年度は国民年金の納付率が63.1%とのことですから納付率は高いとは言えません。年金に対する不信が納付率を下げる結果となっていると思われます。

年金の受給額を決めるのは、国民年金の場合、納付期間(免除期間含む)と、厚生年金は、働いている時の報酬額です。そういう意味では今後納付率が変わることで、自分たちの老後にどういった影響があるのか心配になりますよね。

 
以上、老後の生活費についてお伝えしましたがいかがでしたか。

一般的に60代以上の高齢者世帯で、預貯金等の資産合計が500万円未満の人が4割を超えていると言われています。政府で行った60歳以上を対象にした意識調査でも、50代までに老後の経済的な備えを行ったか?の問いに、高齢者の42,7%が「特に何もしていない」と答えています。

まさに今定年を迎えた人たちは、年金で暮らせると思っていたため預貯金についてはさほど考えてこなかったかもしれません。もしくは考える余裕がなかったかもしれません。もはや預貯金等の資産がなくても年金で暮らしていけるというのは、夢物語のようになってきています。

老後の生活費を考えるためにも、家計簿をつけてどこにどれだけ使っているのか、その中から貯蓄に回せるものがあるかを知っておくことが大事ですよね。少しでも貯金に回せるのなら1万円でも2万円でも貯蓄をするという意識が必要のようです。老後はのんびりというより普通の生活できるように今から準備しておきたいですね。

 


Speak Your Mind